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科学技術コミュニケーション社会とはなんだろうか

シンポジウム「智・技・絆ー科学技術コミュニケーション社会の創造」

感想は、行ってよかったなと。
最初は、閉会挨拶で有本建男/社会技術研究開発センター長が述べたように
「堂々巡りのサイエンスコミュニケーションの話になったらどうしよう」
とワタクシも思っていた。

しかし、パネルディスカッションを聞いて、これだけ刺激があったことはない。
特に竹盛浩二・広島大学付属福山中・高等学校副校長の「福山中・高等学校のプログラム」
小川正賢・神戸大学教授の「重層的な社会」という指摘、
この二つはすごく驚きだった。

福山中・高等学校で実施した「サイエンスプログラム」は「理科の重点化」ではなく、
サイエンスリテラシ-の向上のために「すべての教科」に科学をちりばめている。

「サイエンス」という新学科を創設し、総合的学習の時間を振り替えていたりもするが、
それ以上に「教科の発展的単元」として
国語で「科学者の書いた文章を読み、現代社会に置ける科学の意味を考える」とか
芸術系科目(音楽、美術、書道)で科学的思考を取り入れたり、
科学を下敷きにした科目内容の見直しをしているのである。

これは実に現代的な教育内容だと思う。

小川先生が指摘したように人間社会は「重層的」であり、
原始社会から狩猟社会、農耕社会など
多くの社会システムをへているが、それは「変化」したのだけではなく、
過去の社会の上に新しい社会が積み重なっているのだ。

そう考えると、いくらネット社会になっても、
人間はそれに適合した人間になっている訳ではなく、
過去の社会で学んだ常識や生活習慣を引きづりながら、
新しい社会体験に適応して行く訳だ。

だから、社会に適合させるための常識を伝え、そのための知識を教える
「現代的な教育の場」である「学校」は、本当の「今」よりも少し前の
社会常識や知識を教えがちであるといえる。

特に、科学技術と社会の関係は、急速な進展を見せているため、
教科書の内容が社会の変化に追いついていない。
それは、この15年まさしく加速するネット社会と科学技術の産業化に
教科書どころか学校が全く答えられていないことを見れば明らかである。

そして、この過去の社会に新しい社会が積み重なっているというイメージは、
養老先生が言うところの「都市は脳の反映」という言葉を思い出した。

脳が、旧皮質を奥に持ちながら新皮質があることを
トカゲ脳、トリ脳、サル脳が重なり合っているというような表現をするように、
脳の投影である人間社会も狩猟社会、農耕社会、産業社会、ネット社会が
重なり合って存在していると考えると、
いつまでも人間が最先端の社会に適応できないことも理解できる。

そして、そのことを意識して教育の仕組みを組み立て直してはどうか、
それが今日最も納得したことだった。

科学技術を基底に置いた教育内容に作り直し、
それを旧人類である教師や親に理解させることが重要だと思う。
子供は新しいことには直感的に反応するので、すぐに新しいものを吸収する。
問題は、それを理解できない「昔の教育を受けた人」なのだ。

科学リテラシーというのも、その辺の視点から考えてはどうか。
わかっていないのは、「昔の教育を受けた」科学者の方なのではないか?

いつまでも「物理学帝国主義」のもとに思考を続けてはいないか?
市民は専門家と比べて「ものを知らない」と思っていないか?

ネット社会に置いて、専門家よりも市民が「知らない」というのは疑問だ。
科学者の社会リテラシーを考えるべきだという意見も出たが、全くその通りだと思う。

学校という存在にはまだまだ可能性があると思えたことが、
今日最大の収穫であり、さらに思ったのは
科学技術コミュニケーション社会とは、
ひょっとすると「新しい人類社会」なのかもしれない。

追伸:K_Tachibanaさんもきていたらしい。気がつかなかった。
トラバしておきますね。
会の内容が詳しいです。
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21世紀とともに新宿を闊歩。
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2011年12月に
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