スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

和と洋の見事な混沌:ゴシック

久しぶりに恵比寿まで芝居を見に行ってきました。

声優を志したことのある人には聖地と言っても良い劇団テアトル・エコーの本拠地。
恵比寿・エコー劇場
テアトル・エコーといえば、熊倉一雄さん(ポアロ、ヒッチコックなど)とか、納谷悟郎さん(銭形警部が有名ですね)とか声優というものを作った人たちが作った劇団です。

そこで、劇団アルターエゴ第39回公演「ゴシック」を見てきました。

アルターエゴは、やはり声優で有名な三ツ矢雄二さん(タッチの達也ですね)の劇団。

以前、私は37回公演も見に行ってます。

ベルナルダ・アルバの家見てきました

この公演のときも紹介したマイミクが、今回も重要な役で出ています。

劇団アルターエゴ第39回公演「ゴシック」
鶴屋南北「東海道四谷怪談」より

演出・振付:田村連

日程:2008年12月10日(水)~14日(日)

劇場:恵比寿・エコー劇場


公演スケジュール
12/10(水)          本番19時(○)
  /11(木)本番15時(○)  本番19時(■)
  /12(金)本番15時(■)  本番19時(○)
  /13(土)本番14時(○)  本番18時(■)
  /14(日)本番14時(■)
           ※開場は開演の30分前です。

キャスト(一部シングルキャスト)

 ○キャスト
   又村奈緒美/平野智恵/丸山彩智恵/井上悟/
   長浜満里子/内田慎二/大籔重樹/林伊織/
   山口英昭/中村裕二/窪田亮/吉田麻子/
   三吉民恵/高瀬泰幸/
   岡野光延/市川真美/福田龍一/鶴田典子

 ■キャスト
   紙谷礼治/篠原辰也/松本忍/鮭延未可/
   井関誠/東きよ美/小島英樹/垣田夕紀/
   溝口勝/太田永/森田明香/大島美佳/
   笠原ゆき枝/藤田紫乃/
   新井麻佑/齋藤伸哉/中條圭祐/小森知恵子

 シングルキャスト
   新谷太/松井俊/知野桂樹/長谷川勇司/本道崇

ということで、あの歌舞伎の名作「四谷怪談」を、なんと「そのまま」上演するという演出。
今回も演出は田村連さん。

「そのまま」というのは、5時間を2時間半にカットした構成の変更のみで
台詞はすべて南北の台本のママ。
歌舞伎台詞しかも江戸言葉が残る台本を現代の若者たちがどう演じるかが楽しみでした。

結果は、実に面白かった。南北の台詞の持つ言葉の豊かさ、現代に通じる心の機微が、
まっすぐに伝わってきました。

台詞は歌舞伎調なのだけど、演じている役者は現代の心理で演じている。
心の動きや、台詞のリズムが「いま」であっても、見事に通じる。
歌舞伎の型や台詞の抑揚などの調子に今ひとつなじめず、芝居が見えなくなることがあります。
それが、現代の若者の姿と言葉によって十分に表現されて、新たな言葉の意図が見えるのです。
そして、言葉の豊かさが、より心の機微を表し、それが役者の演技を後押ししているんですね。

台本の力を感じました。

現代劇を見たときの不満のひとつに、台本の言葉がねられていなかったり、
今の言葉で表現されたことで、かえって心情の幅が狭まることなのですが、
基礎訓練がしっかりしている役者たちが、見事に台詞を粒立ててくれたことで、
しっかりと言葉と意味が伝わってきたこともあって、本の良さがわかり、
その台詞が役者の表情を隈取りしたかのように表現すべき感情を強調してくれるんです。

衣装は現代的でありながら、和装のモチーフをうまく混ぜ込み、独特の雰囲気。
セットは黒い階段と障子、ついたてをうまく活用し、場面転換をスムーズにしていました。

とにかく、民谷伊右衛門と直助権兵衛が、悪い。何の同情もいらないほど悪い。

お岩さんは、なんでこんなずるくてどうしようもない男に惚れたのか。
お岩さんも、親思いかもしれないが弱くて、素直な女性。
妹のお袖も親思いかもしれないが、一途というよりも男の弱点をうまく突く確信犯。

イエモンにほれるお梅さんは、ひたすら夢見る夢子ちゃん。

女性たちの一途な思いと、男たちの傲慢さが交錯する。誰かが何かをするためというよりも、
誰もが誰かの影響を受けて変わっていくなかで、どうしようもない状況に追い込まれていく。
何か、マクベスのようなシェークスピアの芝居を見た時と同じ感じがしました。

実は公演パンフに於岩稲荷田宮神社/禰宜の栗岩さんが寄稿されていました。
>江戸末期の当時と21世紀、現代の空気は似通っている。文化華やかだが爛熟、同時に拝金主義、物欲を求める凶悪な犯罪が蔓延る。人々は人間らしさを失い、祟りや恨み、罰のあたるこの世を忘れてしまっている。この芝居で南北は「イエモン」で悪の世界を.「於岩」でそれを悲しむ心を、象徴的に表して人間本性に戻れと、観劇する者の心に警鐘を与えていたのではないだろうか。

今、この南北の作品を現代の若者でやる意義を、この言葉が表しているように思います。

実に良かったです。南北をもっと見たいですねえ。


関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

amazon
楽天市場
Yahoo!
楽天
FACEBOOK
RSSフィード
add
プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

リンク
検索結果
カスタム検索
Twitter
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。