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伊勢丹と三越の合併は本当に意味があるのか?

以前、しったこっちゃない、と書いたけれど、伊勢丹と三越の合併が本決まりになった。くりかえしホームページ上で否定していた伊勢丹だったが、ついに正式に発表した。

でもね、伊勢丹と三越が合併して、日本一売り上げの多い百貨店グループが出来る事は、本当の意味で「お客様のため」なのだろうか。他社の例から考えてみる。

大丸と松坂屋のJフロント・リテイリングは、大丸の「改革」の手法は他でも役に立つか試したいというトヨタ自動車の大会長の弟・奥田務CEOの野望が感じられるし、松坂屋が、東京に持つ支店(銀座と上野)の価値を考えれば、大丸の価値が上がる事も理解できる。松坂屋も名古屋だけではなく、東京・大阪・京都とも取引が出来る。救済になっている。つまり、企業の都合。

そごうと西武のミレニアム・リテイリングは、一人のキーパーソンが両方任されたから出来た合併だった。どっちも立ちゆかないボロボロの状況で、カリスマ経営者の勝手し放題の残骸だから、やりようもあったろうし、共通点もあったろう。デモまだ融合できていないらしいけど。カリスマを否定せずに、上手くいいところだけ使って従業員のモチベーションをあげていけば、いいときもあったんだから上手くいくかもしれない。あとは人材次第。やっぱり企業の都合。

「お客様のため」というのは、自分たちの都合だという事がよくわかります。

その伝でいうと、三越と伊勢丹の合併には、何が盛り込まれているのか?

三越と伊勢丹は、手法という意味では伊勢丹がこのところ急進している内容を「経営の仕方」だと思えば、他に移植できると思うかもしれないけど、伊勢丹の手法は、大丸が推進しているような利益構造の改革などの「経営手法」じゃないと思うんだよね。

店舗運営なんですよ。バイヤーの力と売り場(買い場というらしいけど)のデザインの融合。総合的なマーチャンダイジングの勝利。

で、それを三越に移植できるのだろうか?

カリスマ経営者の勝手し放題の残骸、と言う点では三越も同じでしょうが、そのカリスマって誰? もうずいぶん前から改革を続けてきたんではなかったっけ?

ここでの疑問は、三越は改革案を出したばかりだというタイミングであり、伊勢丹がくりかえし否定するのに、三越は何も言わないという態度の問題。
三越は今、日本橋、銀座の改装と、新築する大阪三越があって、銀行からたっぷり融資を引き出さないとイカンのですよ。

はい、もう長くなるので結論です。
三越経営陣は、自分たちの首を守り、銀行に提出した経営策を推進するために、店を売ったんです。簡単な話。

では、伊勢丹は何を得るのか。

三越の店舗なんか欲しいですか? 

新宿店の低迷を見るとそう思うけれど、日本橋と銀座は伊勢丹から見ても優良店です。何といっても(どんなギミックがあっても)店舗1店あたりの売り上げでいえば、伊勢丹新宿店より日本橋三越の方が上ですからね。これらが手に入るとしても固定客は伊勢丹のブランドには飛びつかないでしょう。何があっても三越の人たちでしょうから、客は伊勢丹の手に入らない。つまり、店舗は三越として存続するしかないんです。伊勢丹と三越をそれぞれ残すという、ホールディングス形式に意味があるのはこの辺の事情です。

ところが、海外進出については、三越の方が歴史も売り上げもある。
これから中国進出を狙う伊勢丹としても、三越の人材には興味があるでしょう。

そうなんです。実はここに、この合併の意味があるんです。

伊勢丹の経営陣の思いきりの良さ、手の打ちようの確かさと、三越の店舗と人材(伊勢丹にないタイプの人材)を組み合わせると、国内ではなく、海外へ進出できる百貨店ができあがるんです。

すでに、百貨店は国内では頭打ちです。金持ち向けにいいものをていねいに定価で売る商売が出来る場所はどこか。

中国です。中国の金持ちはすでに日本国民を上回る数でしょうし、上の層は日本の比ではありません。そうしたそうに売るには、スーパーじゃダメなんです。中国市場を相手にするには、たくさんいる中間層以上の所得層を狙わなければ。

それには、日本の百貨店の商売は突出してお金持ち向きです。ブランド1店ではヨーロッパには適いませんが、取りそろえてコーディネートする百貨店という業態はアメリカにはほとんどありません。(メイシーズとかって、三越と違いますからね。ハロッズだって専門店の集合体です)

だから、このニュースを国内売上高で報じている限り、見えてこないんです。
日本の報道は、どうして日本国内の視点だけなんでしょう。

でも、たぶん。三越はわかっていません。保身だけですから。

伊勢丹がなぜ、三越と手を組む必要があるのか。
新宿からこれを考えない限り、この報道の真の目的はわからないのです。

三越の経営陣は、保身をしたつもりでしょうが、早晩、若手への刷新を名目に切られると思います。銀行に首にされるよりはましなのかもしれませんけどね。

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■ 三越・伊勢丹 海外店売上 [編集・削除]

若だんな 様
<海外店売上>
三越(2007年2月期) 203億円
伊勢丹(2007年3月期) 629億円
<海外一号店>
三越 1971年 パリ三越
伊勢丹 1972年 シンガポール伊勢丹
<出店地域>
三越 ヨーロッパ中心
伊勢丹 アジア中心

2007.08.30 posted by 通りすがり

■ ありがとうございます [編集・削除]

通りすがり様>コメントありがとうございます。

なるほど、数字とは恐ろしいものですね。思い込み記事を一掃する力があります。
でも、歴史的経緯、金額の推移がないと、一面的ですよね。その辺は、またブログで。

2007.08.31 posted by 若だんな

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■ 伊勢丹

伊勢丹株式会社伊勢丹(いせたん、英語|英称:''Isetan Co.

2007.08.27 posted by ゆうなの日記

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2007.10.05 posted by

■ 祝・三越伊勢丹ホールディングス

ようこそのお運び、ありがとうございます。 ここ数日、私のサイトへのアクセスが増えていたひとつの理由が、 この「三越伊勢丹ホールディ...

2008.04.01 posted by 若だんなの新宿通信

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