目黒「とんき」に行ってきました

久しぶりに「食べたもの」ネタ。

昨日、友人につれられて、トンカツの名店「とんき」目黒本店に行ってきました。
視点では食べたことがあったものの、目黒権野助坂の途中にある本店は初めてでした。
何度かチャレンジしたものの、いつも行列にめげてしまうのでした。

今回は、日曜日6時前と言う時間もあってか、店の前に行列はなく、
店に入って、その広さにびっくり。
カウンターだけのトンカツ店と思いきや、そのカウンターが50名くらいすわれる長さ。
しかも白木のカウンターが、しみひとつない美しさ。
そのカウンターの囲まれる厨房には、15名ほどの従業員が一糸乱れぬ連携で働いてます。

壁際に待っている人用の座席がカウンターとほぼ同じ数あり、二階には座席もある。
ということは、瞬間的には150名くらいの客が中にいる訳で、その他に並んでいるときには、
どれだけの客がトンカツを待っていることになるのか。

入ってすぐに、人数と注文を聞かれます。
メニューは、ロースカツとヒレカツ各1800円。串カツ1650円の3品のみ。
飲み物が、ビール、日本酒、コーラ/ウーロン茶など。
単品のロースかつ、ヒレカツ、串カツ、お新香。
それしかない。

揚げ場は1カ所に、見るからにこの道何十年というベテランが揚げ続けてます。
衣が独特で、小麦粉、卵、小麦粉、卵、パン粉という二度付け。
それを、低温でじっくり中まで日を通し、最後に別鍋で高温でかりっと揚げます。

だいたい揚がるまで20分。
この時間が、注文を聞かれてからカウンターに付けるまでの時間とほぼ同じ。
注文した後は、待ち座席の開いているところに座っていると、順番通りに声をかけられます。
奥から順番に座って、詰めていってというようなせわしないことはせず、
適当に座っても、注文を聞いたおじさまが必ず覚えていて、間違いなく声をかけます。
素晴らしい。

豚カツは、縦に切っただけではなく、水平にも切ってあるので食べやすい。
しかも、この水平の切れ目が、天地のセンターではなく、上3分の2くらいに入ってます。
類推するに、ロースの場合、脂身がついてますよね、
その脂身と肉部分が等量になるように、上から3分の2で切るのではないか。
そこも、食べる人の身になって考えてあると思わせる店です。

衣のパン粉が立って、パリパリという訳ではなく、かりっとした衣とジュウシーなお肉。
そのお肉は、なんとか豚というような感じではなく、普通の豚の味。

キャベツの千切りがうまい。機械ではなく、すべて手切りだそうで、その辺もうまさの秘訣か。
お新香もキューリと大根のぬか漬けがちょうどよいつかり具合。
ご飯、豚汁もうまい。
定食は、ご飯がまずいと台無しだけど、さすがにおひつからついでいるだけのことはある。

とにかく何と言っても圧巻なのは、店内の清潔さと従業員の一瞬たりとも休まない動き。
揚げ物を扱っているに油っぽいところがかけらもない。
カウンターの中は、足下が板張りなのだけど、その板が黒ずんでいない。
水場(洗い場)をさらにバックヤードにしてあると言っても、
どれだけ清掃に時間をかけているんだろう。

最初におしぼりが出て、食べ終わると、お茶とおしぼりが出てくる。
おしぼりもビニール袋に入っているのではなく、店内で暖めているもの。
すると一人当たり2本で、一日1000人として2000本用意する訳だ。

ランチができないのは、準備が追いつかないからという言葉も嘘ではないと思う。
あの店の維持には、どれだけの準備が必要なのか。

もう、考えさせられることばかり。
フレンチの王様ジョエル・ロブションが「すきや橋次郎」に行ったときに、
自分の店より清潔な店を初めて見たと言ったとか。
次郎は寿司屋だから清潔は基本とはいえ、揚げ物を中心としている「とんき」の清潔さを
ロブションが見たら何と言うだろうか。

そんなことまで考えてしまった。

住所 東京都目黒区下目黒1−1−2 
TEL 03-3491-9928 
定休日 毎週火曜日、第三月曜日 
営業時間 16:00 〜 LO22:45 

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