本の紹介2冊:ゆとり教育世代はモンスターか?

前回のエントリ
ライターって何だろう? 火をつける人?

で(しかし、ひどいタイトルだな)、最後に、
>「自分が信じることだけを伝えたい」人が多くなっているように思います。

とか書きましたが、その辺につながると思われる本をご紹介。
職場を悩ます ゆとり社員の処方せん職場を悩ます ゆとり社員の処方せん
池谷 聡

朝日新聞出版 2008-07-04
売り上げランキング : 979

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


「ゆとり社員」というのは、「ゆとり教育」世代の社員のこと。
>08年の新入社員たちは、1992年にゆとり教育が導入された年に小学校一年生になった世代です。

「ゆとり教育」がいつから始まったかについては、いくつかの説がありますが、
これから社会を担う世代であることは間違いありません。

私は、「新人類」と言われた口ですが、上に広がる団塊世代、しらけ世代などという言葉ほど、
一般には浸透しなかったかなあ。私は勝手に「幻の80年安保世代」と呼んでますが(笑)
「共通一次世代」というのもあるなあ。浩宮世代とかもある。
1960年以降1965年くらいまでですかね。同世代な感じなのは。

1985年くらいから下でしょうか。「ゆとり世代」は。
下手すると、私の子供の世代です。

この世代の特徴は、引用が長くなりますが
>「ゆとり教育」で個性の尊重を学んできたことで、「自分のやりたいこと」「言いたいことが言える」一方で、規律の求められる企業社会になじまない一面があります。
 ほかにも携帯電話、電子メール、インターネットの普及で、人とのコミュニケーションは上の世代と大きき違ってきました。「家庭環境の変化」で仲良し家族が登場するなど、厳しい上下関係にもなじみません。また、豊かな社会に育ったために、与えられることに慣れきっています。
 甘やかされた学生時代から社会人への転換にあたって、様々な軋轢が起きているのです。


「3年間に3割やめる」と言われる若者が、今後どうなるのか、考えるには読んでおくべき本です。
昭和の若者は平成にどうすればいいのだろう
で以前書きましたが、
>昭和から平成になって、本当の意味で「就職」が求められているんだと思うんです。
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書 (708))
城 繁幸

筑摩書房 2008-03
売り上げランキング : 1285

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)
城 繁幸

光文社 2006-09-15
売り上げランキング : 2009

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


この世代について考えるときに、間違ってはいけないのが
「ゆとり教育世代」は勉強ができないと思うこと。

>もうひとつ忘れてならないのは、ゆとり社員は優秀であるということです。(略)やる気になったときの集中力はすさまじいものがあります。

そう、扱いさえ間違わなければ「よく働く」のがこの世代。

でも、「ゆとられちゃっている」と自称しているように、
彼ら自身も「ゆとり教育でバカになった」と思っているらしい。
しかも自分たちは被害者だと思っているようだ。

この辺りを知るために読んだのがこの本。
学力低下は錯覚である学力低下は錯覚である
神永 正博

森北出版 2008-06-27
売り上げランキング : 2285

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


書評はdankogaiさんがとっくにあげておられます。
この読後感は錯覚じゃないよね? - 書評 - 学力低下は錯覚である

そちらを読んでいただきたいのだが、ひとつだけ言っておくと、
「ゆとり教育で学力崩壊」したのではない。
「できる学生」と「できない学生」の二極化が進行したのだ。
平均値が下がっているというような議論があるが、それは間違っている。
そうした議論に、統計的な数値や論文、公式文書を用いて反論しているのが本書である。

とくに第三章の「理工系離れのルーツを探る」は、サイエンスコミュニケーション業界(笑)の方に読んでほしい。
結論だけいうと「本物の理工系人間の数は変わらないのではないか」ということである。

数だけ水増ししているから、その内容が伴っていない。
だから、大学生の出来が悪いという感じがする。

本当に「やりたいこと」をやらせてあげればいい。
そのためには何をすれば良いのかを教えてあげるのが教育なのではないか。

その意味では、「教えても」「育てても」いないのに、教育結果が出ていないと言う大学は、
何か議論のあり方が間違っているのではないか。
少なくても、ココで紹介した本を読んでみていただきたい。

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「バーリンホー」と「ゆとり教育世代」

オリンピックに沸く中国ですが、大方の日本の先生方の予想は、 五輪後の反動が怖いとか、中国が落ち込むというもの。 でも、それは現地の...

comment

Secret

amazon
chabo
アースマラソン
アースマラソン応援バナー
知床×FIREFOX
最近の記事+コメント
最近のトラックバック
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード
add
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

FC2拍手ランキング