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【震災】復興のスピードを妨げる「人手不足」をどうする?:2014年3月11日



1948年を考えるうちに、復興を支える制度的背景の違いに行き着いてしまいました。


戦後のバラックに依る住宅復旧や、闇市での経済復旧など、社会制度を無視した人海戦術と庶民のパワーで無秩序に復旧した分、生活を優先したスピードもありましたが、その内容はお粗末なものだったわけです。

その後遺症で東京は今でも使いにくい場所が多く残ります。

東北の復旧には、そうした「生命力のある復旧」は臨めず、秩序ある計画に基づいた進展が進められています。
その、秩序だった計画に基づいた復旧が、どうも復興スピードを減殺しているような気がしてなりません。

当然、計画は必要なのですが、その建て方にあまりにも制約が多くないでしょうか。
優先順位のつけ方が、現場の要求とかけ離れていないでしょう

地域から市町村、そして県にあがり、復興庁などの国に上がって、許認可があって、降りてくる。
このシステムの影には、多くの「真面目な」「寝食を忘れた」取り組みがあります。

地方自治体で復興計画を立てたり、入札のための仕様を作ったりすることがどれだけ大変か。
そのため、多くの他県の自治体からの応援部隊が被災地の自治体に入っていることも知られています。
そして、その人達の多くが作業の大変さに疲弊していることも。

戦後の復興がスピード優先で荒っぽかったのにくらべ、震災後の復興は「真面目に」「緻密に」「安全に」進められているから、「遅い」のです。

しかも、膨大な資料と規制と省庁をまたがったルールを読み解く作業の末に作った入札が、金額が安すぎると「入札不調」を起こしています。
工事が進まないのではなく、工事を受注してもらえない自体も起きています。

戦後復興時にはなかった入札制度や情報公開制度が、スピードアップの前に立ちふさがるわけです。
とくに、瓦礫の除去といった土木工事から、住宅建設などの建設工事のフェーズにかかれば、人手についてもボランティアではどうにもならない世界に突入し、具体的な職人不足が影響してきます。

仕事はあっても職人がいない~職人不足と人件費の高騰~@建設・設備求人データベース

東日本大震災の被災地である岩手県、宮城県、福島県では、復興事業の入札で約2割が不成立となっています。建設資材や人手の不足が主な原因です。



建設業界の職人不足は、高齢化と成り手の減少でもともと逼迫していました。

増える工事、減る若手職人…建設業で人手不足@YOL

建設現場で人手が足りなくなってきた。

 建設業で働く人の数がピーク時の約4分の3に減る一方、景気の持ち直しや2020年の東京五輪・パラリンピックをにらんで、工事の量が増えているからだ。



バブル崩壊後、建設ゼネコンを頂点とする建設業界に入ろうという人が減っているのは、様々な理由がありますが、結局は給与の安さを含めた待遇の悪さ。
さすがに、国も手をこまねいてはいられず対策を打っています。

公共工事に携わる職人の賃金の目安となる「労務単価」を、2月から全国平均で7・1%引き上げて1日当たり1万6190円とした。昨年4月にも15・1%上げており、年度内に2度引き上げるのは異例だ。社会保険に加入していない会社には、国の工事を請け負わせないようにして、職人が集まりやすい環境をつくる。さらに、高校や専門学校での授業や就業体験などを通じて、建設業の魅力を若者に伝えることなども検討する。



復興優先で他の地域の工事がストップしていたのが、今後復興工事の足を引っ張るのは、復興五輪ということにもなりかねない状況もあります。

このような建設業界において、復興需要の本格化に伴い、職人不足の状況が一段と浮き彫りになっています。
建設会社は人集めのために人件費の引き上げを行っており、労務費・外注費が高騰しています。職人の人件費は、これまでに比べて3割から5割ほど上昇しました。3~5割と考えると大幅な高騰ですが、ようやくダンピングレベルから適正水準に戻って来たというのが実際のところです。
職人不足は、東北の被災3県以外の九州や北海道にも影響が及んでいます。躯体工事に従事する鉄筋工や型枠大工の職人が不足して工事がストップする現場が出ています。

(建設・設備求人データベース)

工事の重要性というのは、結局、取引金額の内容に裏付けられますから、復興工事のために九州や北海道の工事が止まったように、オリンピック向けに東京の工事の値が上がれば、ますます復興工事は立ちゆかなくなるかもしれません。

(と書いているうちに、2:46になってしまいました。黙祷)


同じ3年でも、戦後復興と震災復興では、当たり前ですが環境要因が大きく違います。
でも、スピードアップに何が必要だったか、どこがうまく言って、どこが正しくなかったか、学ぶことはできるし、その学びから、今の問題を修正するヒントは見つかるはずです。

まじめに、真摯に、真剣に立ち向かっている人たちがたくさんいるのはわかっていますが、今の震災復興は、大きな問題を抱えているように思います。
それは、その真面目さや真剣さが視野狭窄や思考停止につながっていないかということです。

もっと省庁を超えた柔軟に対応できるように「遊びココロ」や「歴史的な視点」も忘れずにいてほしい。
「一番大事なのは住民の命だ」という言葉は共有していても、その住民が誰なのかを見失いがちなのが、国や県のレベルでの対応なのではないかという気もするのです。
いまソコにいる住民が、健康で暮らせるには、補助金を渡すよりも何か仕事をしてもらった方がいいし、早く仮設ではない住宅に住んでもらった方がいい。そのあとに安全のための防潮堤でもいいのではないかと思うんですが、まず大きな安全を優先したがるように見えます。

防潮堤めぐり、住民と行政で議論となっている場所もあります。@FNN

漁業の町、気仙沼市内湾地区。
当初の計画では、道路に沿って、一面に、海抜およそ6メートルの高さの防潮堤が建つ予定だった。
この高さに反対した人の多くは、津波被害が大きかった沿岸部の住民たちだったという。



何故防潮堤が必要かという議論の根幹にあるものは、何を守るのかの問題のように思う。

菅原氏は「われわれ、何をやりたいかというと、早くこの町を直したいんですよ。できれば、前よりもいいものにしていきたい。そういう気持ちで取り組んでいます。だから、まちづくりをやりたいんですよ」と話した。
こうした防潮堤の必要性について、宮城県土木部河川課は、「被災者の多くは、防潮堤整備による、津波に対して安全なまちづくりを望んでいると考えております。今後も、丁寧な説明に努めてまいります」と回答した。



この意見のズレは、何に起因しているのか。
お互いに守ろうというのは【住民の命と安全】のはずなのに。

首相「巨大防潮堤見直しも」 昭恵夫人に同調@msn

安倍晋三首相は10日の参院予算委員会で、東日本大震災の被災地で計画されている巨大な防潮堤建設事業に関し、自治体との協議を踏まえて見直しも検討する考えを示した。「発生直後の気持ちがだんだん落ち着き、住民の意識も変わってきた。今後、見直しも自治体と相談しながら考える必要がある」と述べた。



中央の指示を頑なに守ろうとする地方の役人が頑張っているうちに、中央の意識が変わってしまう。
置いてきぼりを食った役人は意地になる。落とし所の見えない事業があふれる。
その繰り返しは避けてほしい。

1948年と現在の一番の違いは、政治家の人手不足だ、というオチにならないようにしてほしいと思います。
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プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

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