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科学本にはロマンが必要だと思う:リバネス研究費「ディスカヴァー・トゥエンティワン賞」 受賞記念サイエンストークに行ってきました

金曜日の夜にディスカヴァー21主催の講演会に行ってきました。


リバネス研究費「ディスカヴァー・トゥエンティワン賞」 受賞記念サイエンストーク

いつの間にかリバネスディスカヴァー21が組んでいたわけですが、
これもTwitterを通した縁だと干場社長が表彰式でおっしゃってました。
時代は変わりましたねえ。

【リバネス研究費「ディスカヴァー・トゥエンティワン賞」とは】
ディスカヴァーの「DIS+COVERサイエンス」シリーズは、科学技術の最先端を伝え、イノベーションの可能性を示し、理科教育や基礎研究ならびに技術開発投資の拡充への国民的コンセンサスを高めていくこと、それによって、日本のみならず世界の明るい未来に貢献することを目指して刊行されています。
上記の理念に則り、情熱溢れる若手研究者を支援するとともにその研究成果を書籍という形で社会に還元することを目的として、株式会社リバネスが運営する「リバネス研究費」に「ディスカヴァー・トゥエンティワン賞」を提供しました。


サイエンスシリーズを始めたディスカヴァーさんと科学を応援するリバネスが手を組んだ
若手研究者応援プロジェクトの一環としてのリバネス研究費のうち、
ディスカヴァー21が提供する第1回受賞研究者の講演会だったわけです。

ディスカヴァー21としては執筆候補者の青田買いになるかもしれませんし、
若手研究者は研究費が貰える、リバネスは協力会社が増えれば賞が続けられる
三者の思惑が一致して、皆さんハッピーになればいいですね。

さて、講演会の内容ですが、

タイトルは「ヒマラヤ山脈は「硬い」のか「軟らかい」のか? 」

で、聞いた感想ですが、これは、少々「釣り」と言わざるをえない内容でした。

実際には、ヒマラヤ山脈自体が「硬いかやわらかいか」ではなく、
ヒマラヤ山脈と背後にあるチベット高原の「固い地層」と「やわらかい地層」で
何が起きているのか、また、それがヒマラヤの「高さ」にどう関係するのか、
ということを新仮説を立てて研究している若手研究者のお話でした。

で、この話の内容がすこぶる面白い。
まあ、その辺は、参加者10数名のうち、どれくらい感じたかわかりませんが、
私は久しぶりに「ロマンあふれる科学の話」を聞いた思いがしました。

ヒマラヤが、インドがユーラシアにぶつかった際の造山運動で出来たことは
知っていましたが、そのでき方が「逆断層」の積み上がりによるものだとか、
山頂にウミユリの化石があるから、海底の堆積物で出来ているなんていうのは、
実に面白いですよね。
別に山頂まで海底だったわけではなく、あくまで海底だった場所が徐々に押されて隆起したんですが
そうした「時間の流れ」を記述している岩石を読み解くのが、地質学のロマンなわけです。

そして、チベット高原の下にある柔らかい地質(溶けた岩石がある)が、
ヒマラヤ山脈の下に押し流れて、ヒマラヤを持ち上げているのではないか?
という仮説を証明するために調べているのが、ミクロンオーダーのジルコンという物質。
この物質を5000メートル以上の場所まで登って拾ってくる。
そして、そのなかのウランと鉛の量を物質分析で調べて、
ジルコンの年代測定をすることで、組成の違いから出来た時代の差を見極める。

つまり、ミクロンオーダーのジルコンというタイムカプセルに何百万年の造山運動の結果が閉じ込められているわけですよ。

8000メーター級のヒマラヤの組成の秘密を、ミクロンオーダーで確認するというギャップ。
そこに登っていく研究者が決して筋骨隆々ではない、どちらかというとひょろっとした青年であるギャップ。

時間軸とモノの大きさのスケール軸とに極端に幅があると、そこにロマンを感じますよね。

宇宙を見て感じるロマンと同様に地質を通じて感じるロマンもあると思います。
そういうロマンをうまく拾い上げて、ギャップに魅力を出せれば、
この話はほんとうに面白い読み物になるし、この分野の研究に魅力が出せると思います。

この賞をもらった今山武志さん(名古屋大学年代測定総合研究センター研究員)には、
ぜひとも「ヒマラヤは険しいのに、なぜチベット高原は平らなのか」という本を書いてほしいなあ。

科学本には、一般読者がときめきを感じるような「ロマン」が必要なのです。
その「ロマン」というのはギャップから生まれるし、壮大なストーリーから生まれます。
この話には、そういう「ロマン」のもとが詰まっているから、いいと思うんですよね。


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fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

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