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民主党は「政治主導」を誤解してたのではないか

民主党政権になって1年半。
菅直人首相になって、さらに混迷を深める政権運営ですが、
その元になっているのは「政治主導」という言葉の理解の問題ではないかという気がする。

最近は、首相自ら「見直す」と言っているが、年が明けてから何でも見直している人なので
本当にわかっているかどうかは怪しい。

政治主導、反省・行き過ぎ… 菅首相「脱・脱官僚宣言」@asahi.com
>菅直人首相は21日午前、内閣改造を受け各省事務次官らを首相官邸に集めて訓示し、民主党が掲げる政治主導について「現実の政治運営の中で反省なり、行き過ぎなり、不十分なり、いろいろな問題があった」「いい形の協力関係をお願いしたい」と述べた。(2011年1月22日)

私が言いたいのは、こういう「対立から懐柔」ではない。

>事務次官会議の廃止や政務三役中心の政策決定といった政権運営のスタイルは変更しないものの、政策決定などで官僚を排除するのでなく、協力や協調を求める「脱・脱官僚」宣言と言える。

このスタイルを改めないで、官僚を御することはできないのではないかと思うのだ。
官僚に、いかに責任を持たせるかが、政権運営の鍵ではないだろうか。

民主党の人たちは、言葉の使い方が本当に「粗雑」で「脇が甘い」と思う。
つまり、言質を取られるようなことを平気で言い、自分の言葉の波及効果を考えていない。
その話はまた書きたいけど、この人も「うかつ」とか使っちゃうのはどうかな

「政治主導なんてうかつなこと言った…」枝野氏@YOL
>民主党の枝野幸男幹事長代理は14日、さいたま市内で講演し、民主党政権の掲げた「政治主導」が機能していないとの批判が出ていることについて、「与党がこんなに忙しいと思わなかった。政治主導なんてうかつなことを言ったから大変なことになった。何より欲しいのは、ゆっくり考える時間と、ゆっくり相談する時間だ」と釈明した。

官僚の策にはまっていることがわかる。
自分が忙しくなったのが官僚の策略だとわかっていない。
忙しくさせられているのは、自分で何でも決めることが政治主導だと思っているから。
まじめな民主党議員は、膨大な資料を読み込み、過去の経緯を学び、政策の実行プランを練っている。
でも、それが本当に「政治家の仕事」なのだろうか?

脱・官僚依存を掲げ、政治主導の政権運営を標榜した民主党政権だけど、
それは、社員に依存せずに経営陣だけで、会社を切り回すと言っているようなもの。

でも日本では、それでは労組つぶしもできない。

典型的なのは、仕事が進まなくて首を切られた長妻前厚生労働大臣

厚労省攻撃の急先鋒を大臣に据えたのは、どう見ても鳩山の「意地悪」だが、
本人は、大臣として命令すれば、官僚の言うことを聞くと思っていたのだろう。
彼がやるべきだったのは、厚労省の中に仲間につくることだった。

ところが、いきなり訓辞で恫喝するようなまねをして、
ただでさえ、拍手ももらわない初登庁という露骨な敵対行為を見せられていたのに
それに乗るような形になった。

敵対的買収をしかけた会社に乗り込んでいく経営陣が、いきなり社員を罵倒したら、
その会社は上手く成長軌道に乗るだろうか?
少ないけれども残っていた優秀な社員は辞めていき、
新経営陣がいくら鼓舞しても乗る気がない社員ばかり残って
さらに経営を悪化させるだけだろう。

長妻さんがやったのは、それに等しい行為だった。

民主党は、自民党政権下にあった官僚組織が運営する「国家という会社」に
国民というステークホルダーが送り込んだ「やり手経営集団」のようなものだった。

政権交代は、いわば敵対的買収みたいなもので、力任せに経営陣を変えたわけだ。
経営陣をすげ替えて、新たな効率的で、利益の出る「会社」に変えてくれることを
金も票も出しているステークホルダー=国民は望んでいた。

でも、敵対的買収で経営陣を変えたときに、どういう人事をするかでその会社の再建は左右される。

そこで、民主党はアメリカ型の政策転換をイメージしたのではないか。
各省庁に直接乗り込んで、強引に変えようとした。
それが、政治主導の運営だった。

でも、政権運営を政治主導でやるためには、そのサポートスタッフも政権側に就く人間でなければ難しい。
アメリカは、政権が変われば、ワシントンの人口の半分が入れ替わると言われるくらい
政権をサポートする部門のスタッフが政権を支持するメンバーに入れ替わる。

日本の官僚と違い、終身雇用ではなく職に就いているスタッフだからで、
働き方が違うし、政権運営のやり方も違う。

アメリカで、強行にサボタージュを繰り返す組合員がいる工場があれば
極端な場合は、ロックアウトして別の労働者を連れてきて工場を回すだろう。
同じ職を全うする労働者は組合の外にもいるからだ。
経営者の仕事は、工場を回して利益を上げることで、その手段は問われない。
そして、経営者は自分の裁量で利益あげたのだから、離職率も失業率も考えずに、
自分の報酬を増やすことができる。

日本では、経営者が職員をロックアウトして、工場を止めると経営者が首を切られる。
他から労働者を調達できない上に、会社への評判が落ち、官庁から指導が入る。
経営者の仕事は、会社が世間を騒がせずに雇用を守ることで、利益はその次だ。
それを組合側も知っているから、労使ともに安穏と次へ引き継ぐことを選ぶ。

同じ事が、政治と官僚のあいだにもある。

背景となるシステムが違うのにアメリカのまねをしてはいけない。

政治主導にするには、官僚組織にスタッフを入れなければ入れないと考えて
政務三役を作り、政治家を省庁に100人入れるとか言っていた。

でも、それは政治家が官僚の仕事を代行するに過ぎない。

長妻さんは、結局、自分で電卓を叩いて年金再チェックの試算をすることになる。
でも、それは、本当に政治家の仕事なのだろうか。

経営者が、経理の仕事を信用せずに、自分で電卓を叩く会社は、大体先行きが危ない。

今の政治主導は、いきなり経営者をまかされて何をしていいかわからないから、
自分がやってきた仕事をもっとがんばってしまい、結局社員が育たない会社のようだ。

官僚には官僚の仕事をきちんとしてもらわないといけないし、
そのための人事権をもって、官庁の方向性を示すのが政治家の仕事だろう。

方向性に沿っているかどうかのチェックは欠かせないが、
その方法は任せてはどうなのか。
そのためには、事務次官同士のすりあわせを行う会議も必要だろうし、
その席上での議論には大臣も参加して、省益に偏らないようにすればいい。

でも、政治家も大臣になると自分がトップになった組織が大事で、
官庁の代弁者のようになってしまう。
しかも、政務三役で役割分担したはいいが、コミュニケーションがとれてない例も散見される。
省庁の中の自分の担当部門の利益代表になってしまっているためだ。

結局、政治主導といいながら、官庁の利益代表が増えただけで、
官庁が持つ大量の資料と過去のしがらみを見せられてびびってしまった民主党政権は、
何も変えられずに瓦解しようとしている。

アメリカ型のスタッフの入れ替え無しには、政権交代に伴う政治主導の政策転換は難しい。
アメリカでも、議会の反対や、地方の反対にあってすすめられないことが多いのだから、
日本で、今の仕組みのママに政治主導の政策転換は無理ではないか。

同じ仕事を進めてきた官僚に、違う路線を歩ませるには、
彼らの考え方を変えるような「話し合い」と「モチベーション」が必要だろう。

官庁との対立を手始めにした民主党の「政治主導」では、
かなり大きな外圧を使わないと政策転換は無理だったといえる。

でも、政治家がリードしなければ国の方向性は決められないわけで、
官僚をシンクタンクのように活用して、効率のよい運営を図るには
経営感覚というか、人の心を動かす手法がわかっている政治家が望まれる。

それは、かつての市民運動家や弁護士ではないような気もする。



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プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

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