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サイエンスコミュニケーションはビジュアルにも注目して欲しい

昨日のエントリの最後に、
本郷で会食したことを書きましたが、その話です。

東京電力発行の科学誌イリュームメディカルバイオ(前のバイオニクス)の
アートディレクター馬淵晃さんが、
昨年のサイエンスアゴラで知り合ったTane+1Tomo Narashimaさんが、
桑沢賞受賞もあって来日されたので、
一緒に食事しようと声をかけてくださったんです。

で、本郷へ。もう一人本郷の住人も参加して、4人で会食。

馬渕さんもNarashimaさんも、昨年のサイエンスアゴラで、
サイエンスアートについてアピールしたことで何か変化が生まれたかというと、
いくつか、日本でも科学者の手伝いをしたけれども、
サイエンスコミュニケーションを推進する組織からのアプローチが全く無かったことを、
いぶかっていました。
元々、Narashimaさんは、日本からサイエンスの学生から2000年以降、
アートもしくはイラストのことをやりたいという相談を受けることが増えてきて、
日本でも、アメリカの大学のように、理系の学部がアートに学科を持つような動きに
ならないかと活動を始めたところ、ある人から長神さん(当時JST,現東北大学)を紹介され、
サイエンスアゴラに出展したんだそうです。

サイエンスアゴラには、ジョンズホプキンス大学から教授を個人的な関係で呼んで来て、
公開シンポジウムをやった(私は見てないんですが、これを馬渕さんが見ていた)ことに
反響があまりにも無い。食いついた人もいる(馬渕さんみたいに)けど、個人レベルで、
組織としての動きが感じられない。

それでも、続けることが重要だから、今年のサイエンスアゴラも出展されるそうです。

サイエンスコミュニケーションが、文章と映像に偏るのは、
日本でサイエンスジャーナリズムが、その分野に偏るからでしょうか。
つまり、新聞社とNHK出身の方が、科学技術ジャーナリスト会議を推進していることと、
大きなかかわりがあるのでしょう。

でも、コミュニケーションですから、文章も映像も大事ですが、
イラストレーション、写真、視覚デザインも当然重要なわけです。
しかし、その分野への興味、関心がどうも低い気がします。

Tane+1は、昨年のサイエンスアゴラのオーガナイザー通信で次のように書いています。
>欧米では、サイエンス アーティストの育成に力を入れている
大学や学部、医療組織がある中、
日本においてはサイエンス アートという特化分野が発展しておらず、
世界に後れを取っており、
質・量ともにグロバルスタンダードを無視できないステージに至っていると言えます。


さらに、サイエンスイラストレーションは、欧米では専門分野として長い伝統を持っています。
日本だと、若冲とか、自然を描く画家はいますが、写実で動植物を書き写すということになると、
どうなんでしょうか?
動植物の分類とサイエンスイラストレーションは深い関係があるので、
欧米の植物園では今でも絵を書く人が専門職員として所属しているんですね。

日本ではどうなのかな?

科学誌の編集という点でも、科学の内容を伝えるために、アートディレクター、
グラフィックデザイナーの力は不可欠ですが、この分野は本当に人材が育っていない、
弱い分野なのではないか思います。
それとも、横の連携が無いのでわからないだけなのでしょうか?
日本でも、アメリカのように組織とまでは行かなくても、ソサエティができるといいんですが。

サイエンスとアートの融合などという、ニッチな話しではなくて、
サイエンスを伝えるアート(視覚デザイン)が真剣に必要なのだと、
サイエンスコミュニケーションを志す人たちには考えて欲しいです。

お二人の会社のHPを、ぜひご覧ください。

Tane+1

マブチデザインオフィス

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