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手段と目的:【読んだ本】「事業仕分け」の力

この連休で唯一読めた本。

温泉からの帰りのバスの中で読んでいたのだけど、
そんな状況でも読みこなせるようなバランスの本。
読みやすかったし面白かった。

タイトルだけ見ると、なんか対峙せねばならんかのように思うけど、
枝野さんの文章が平易で、誇張も押し付けもない。
枝野さんの人柄なのだろうなと思う。

合間の仕分け人コラムが、短いせいもあって、
各仕分け人の「力み」が見えるのに比べると、本文は格段に読みやすい。

だから、多くの人に読んでもらいたい。
特に反対声明だの、記者会見を開いた人たち(科学者を含む)は、
「事業仕分け」とは何かを、コレで認識し直して欲しいと思う。


「事業仕分け」の力 (集英社新書 540A)「事業仕分け」の力 (集英社新書 540A)

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私は、この書評で知ったのだけど、もっと早く読めばよかった。

事業の立証責任 - 書評 - 「事業仕分け」の力@404 Blog Not Found
>本書「「事業仕分け」の力」は、「仕分け人」「代表」でもある著者による「事業仕分け」のドキュメンタリー。「事業仕分け」そのものもまた事業である以上、ポジショントークに終止することを危惧しつつ読了したのであるが、その心配は杞憂であった。

枝野さんが、いかに自分の活動が正しかったかを書いていないとは言わないが、
それは一方的なものではない。
たぶん、立脚点がしっかりしているからだろう。
目次はこれだけだけど、フレームがしっかりしているのがわかる。

目次
はじめに
第1章 「政治文化」の革命としての事業仕分け
第2章 事業仕分けとは何か
第3章 事業仕分け最前線
第4章 事業仕分けに対する批判に答える
第5章 有権者の意識改革としての事業仕分け
補章 事業仕分けの歴史

そして、肝心の事業仕分けが何を変えたのかをこう語る。

P. 27
 事業仕分けは、次の三つの点で日本の政治文化を変えるきっかけになりました。
 一つは、議会の役割は、予算を増やすことではなくて、減らすことだろいうところへ意識を転換させるきっかてとなった点。
 二つ目は、事業の目的と手段というものは、区別して議論するのが当たり前などだというところに立ち返らせる景気となった点。
 三つ目は、事業は必要だと主張するほうに立証責任があるのであって、不要だというほうに立証責任があるのではないと、認識を改めさせた点。


多くの批判や、報道における論点の「勘違い」は、
「目的と手段」を区別するものだという認識が欠けていたから起きた。
そして、これまでの予算を巡る議論との最大の違いは「必要だと主張する方に立証責任がある」ということ。

だから、仕分け人と仕分けられる事業の側との議論がすれ違っていたのだ。
主に役人は「事業の目的の大義」を語り、それを政治家が認めて予算が作られる。
ところが、目的の大義は、役人の手で手段の継続にすり替えられ、
その手段が適正かを判断する術がなかった。
適正な手段で行われていると主張する側は、
その証拠を提出せずに「適正です」とか国会で証言していればよかった。
でも、それはおかしな話。
どう適正かを証明する資料なしの議論が多かった国会論戦に対して、
資料を元にした論戦では、なぜに役人はあれほどに「もろかった」のか。
その秘密も、この本で枝野さんが考察している。

それは「勘違い」にあったのではないかと言うのだ。
幾つかの事業仕分けの現場での議論を採録しているのだけど、
それを読むと、仕分け人と役人の視点の違いが明確になる。

事業仕分けとは、手段の内容とお金の使われ方を議論するものなのだが、
削減されたくないという一点から「目的の大義」ばかりを声高に掲げる人が多かった。
役人に吹き込まれたのか、中途半端に結果だけ聞いたのかは知らないが、
事業仕分けの前提を知らずに、目的と手段の議論が交錯していたのは間違いない。
その勘違いが、反響を大きくし、事業仕分けへの注目が集まったとも言えるのだけど、
この本の中で、その「勘違い」を枝野さんはくり返し指摘している。

また、必要だと主張する方に立証責任があるというのも、当たり前のようでいて、
これまで予算審議の場では、削減を主張する野党が役人の邪魔に遭いながら資料を揃えていた。
今回は、財務省が事業を検討する基準を自ら提出したのだから、
これは大きな転換と言えるのだ、そうだ。

いままでは財務省の中で、よく分からない基準で判断されていたことが、
文書化されたとなれば、今後はその文書を元に議論すればいいのだから、
財務省も言質を取られたとは役人としては敗北とさえ言える。

そういう利点ばかりがあるとは言えないにしても、
よく分からないまま「事業仕分け」を論じるのではなく、
たたき台としてまずこの本を読むことで、
これからの「事業仕分け」が前提となる時代を生きやすくなるのではないだろうか。
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fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
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