スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

21世紀型へ軟着陸:脱「ひとり勝ち」文明論

電気自動車の開発でこの10年をリードしてきた現役科学者が、
「不況対策も地球温暖化もエネルギー問題もすべて解決」(帯より)
と言えば、どんな過激な議論かと思うと、

全くまっとうな文明論だった。

4903908135脱「ひとり勝ち」文明論
清水 浩

ミシマ社 2009-06-05
売り上げランキング : 1257

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


中でも腑に落ちたのは、
文明が進みすぎたから地球温暖化が起きた、という文系論者の声に、
淡々と反論している言葉。

20世紀文明は、19世紀に発明された技術を実践したものでした。
(略)
文明が進みすぎたから環境問題が発生した、というよりは、19世紀の技術を20世紀からいままで、ずっと原理を変えないで使い続けてきたことが、これだけの二酸化炭素を出し続けていることにつながっているのだ、とわかるわけです。
(176ページ)

火力発電も、自動車(内燃機関)も、製鉄(ベッセマー法)も19世紀の技術。
それを、改良し洗練し、「持続的イノベーション」で高度化しては来たけども、
全く新しい技術で、「破壊的イノベーション」を起こしたわけではなかった。

高い経済成長のせいで、あるいは進みすぎた科学技術のために、また、過度に裕福な生活のせいで、温暖化が起きているというわけではないのです。

今まで、温暖化問題を「進みすぎた科学技術」のせいにしてきたのが恥ずかしくなるくらい、平易な否定。
でも、結局私たちは、まだ21世紀型の何かをつかんではいない。
そのキーワードが、太陽電池と電気自動車だと、著者は主張する。

そして、革命的に、これまでの技術を断絶しても、新技術を取り入れるのではなく、
軟着陸と言う日本的イノベーションで、血を流さずに乗り越えていこうと呼びかける。

覇権を争うような「ひとり勝ち」発想から、勝ち負けを価値基準としない「軟着陸」の時代へ。
それには、はっきりしないうちにイノベーションを起こしている日本人のやり方が有効だという。

Changeもいいけど、何となく変わったねというのもいいじゃない、というわけ。

未来が明るいと言う主張よりも、
この「軟着陸」をめざそうというのと、
私たちは科学の成果を生かしていない、と言う点が感銘を受けた。
zu.jpg

21世紀型文明が、20世紀の科学を有効に生かして始まるのは、これからなのだ。
だからこそ、未来は明るい。

そして、君たちの出番だ、と言うことなんだな。

ちゃんとした書評はこちらをどうぞ。

日はまた昇らずにはいられない - 書評 - 脱「ひとり勝ち」文明論@404 Blog Not Found
>まさに出るべきときに、出すべき人が出した一冊だ。

未来は、明るい。

我々が、明かりを絶やさなければ。


ただ、dankogaiがこうかくと、なんとなく覇権争い(と言うか勝ち負け)を感じてしまうのは、
彼がパワーに満ちあふれすぎているからだろうか。

今年一番の「希望」の本! これ、うちで出したかったな… ●干場@ディスカバー社長室ブログ

>著者らが開発している「エリーカ」の普及の現時点での障壁は、多くの大技術革新がそうであったように、すでに旧技術でサプライチェーンが完成し、そこで多くの人が働いているということにあるという指摘、これはまさに、現在、グーテンベルグ以来の技術革新が押し寄せる出版業界にも当てはまっていることだ。

いろいろな人が、いろいろな視点から考察をふくらませることができる本というのは、
本当に優れた本なのだと思う。

書いてあること以上に、そのコンセプトに刺激を受ける本です。

4903908135脱「ひとり勝ち」文明論
清水 浩

ミシマ社 2009-06-05
売り上げランキング : 1257

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

関連記事

コメントの投稿

非公開コメント

amazon
楽天市場
Yahoo!
楽天
FACEBOOK
RSSフィード
add
プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

リンク
検索結果
カスタム検索
Twitter
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。