スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本のWEBはアメリカに比べて「残念」なのだろうか?

梅田望夫さんといえば、数々のウェブの未来を考察した本で高名な方。

講演も聴いたことがない私ですら、本は読んだことがあります。

4480062858ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
梅田 望夫

筑摩書房 2006-02-07
売り上げランキング : 1445

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


そしていま、将棋の見巧者として、話題の本がこちら。

4120040283シリコンバレーから将棋を観る -羽生善治と現代
梅田望夫

中央公論新社 2009-04-24
売り上げランキング : 746

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


その梅田さんがインタビューを受けたというのでのぞいてみた。
岡田有花さんインタビュー@My Life Between Silicon Valley and Japan
>岡田有花さんのインタビューでしたが、ほとんど本のことは尋ねてもらえず(笑)、「すごいなあ、さすが岡田有花さんだなあ」と思いつつ、いつ将棋の本の話をさせてもらえるのかなぁと、時計を気にしながらの約一時間でした。明日の後篇では、将棋の本の話のことも少しは出てくるのかなあ(笑)。

将棋の話が聞きたかったのですが、どうもそういう話ではないらしく。

日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編)@ITメディアニュース
>「ウェブ進化論」から3年。梅田望夫さんは日本のWebが「米国とはずいぶん違うものになっちゃった」と残念がる。Twitterの“はてブコメント事件”についても聞いた。

なんか、将棋の本のプロモーションだったはずが、「はめられた」感があります。

>3年前、Googleを賞賛し、Webの可能性を力強くに語った梅田さんが今、Webについて語ることを休み、一流の棋士たちに魅了されている。

 梅田さんは日本のWebに絶望し、将棋に“乗り換え”てしまったのだろうか――記者は新刊からそんな印象を受け、梅田さんに疑問をぶつけた。


この「乗り換えた」という発想が既にかなりダメですね。
あまりにも人間の好奇心と想像力をリニアに単純化している。
このインタビュワーについてはよく知りませんが、この導入で既におかしいと、私は思う。

ウェブも将棋も、でなにがおかしいのだろうか?
ウェブから将棋へ、と言うような、
一度に一つのことしか興味が持てないような人間がどのくらいいるのだろうか?

梅田さんに質問するのに、そんな疑問をぶつけるのは「バカか確信犯」で、
たぶんこの人は後者なのだろう。

梅田さんも「優しい人」で、そのおかしな前提のインタビューに答えてあげているのだけど
> とはいうものの残念に思っていることはあって。英語圏のネット空間と日本語圏のネット空間がずいぶん違う物になっちゃったなと。

と言う言葉に焦点が絞られていく。

>そうですね……。「ウェブはバカと暇人のもの」(光文社新書、中川淳一郎著)という本が出たでしょ。まだ全部は読んでいないんだけど、前書きを読んだら僕のことばかり書いてあってね。

 「梅田さんのウェブ進化論を否定するわけじゃないけど、彼が書いているのは頭の良い人の世界。わたしがこれから書くのは普通の人とばかな人の世界」という書き方があったの。その上で、日本語圏のインターネット空間で、著者の方が経験した物語みたいなのが書いてあって。


4334035027ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)
中川淳一郎

光文社 2009-04-17
売り上げランキング : 141

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


この本読んでないんですが、面白そうですね。
梅田さんが「頭のいい人」を相手にしているというのはその通りで、
それは、「好き嫌い」で言えば、そちらの方が好きだろうし、
梅田さんが頭のいい人だから、頭のいい人のことしかわからないだろうし。

それは、揶揄しているのでも批判しているのでもなく、
仕方がないことだと思う。
将棋指しの思考に迫っていけるような「卓越した想像力とかいせきりょく」を持った人が、
魅せられること,興味を持つことはやはり「優れた思考の元にあること」だと思う。

でも、ネットはそれだけではないわけで、
前衛的なトップと、ぐだぐだのロングテールの存在意義が同列に並べられるのが、
ネットのもう一つの「価値」でもあるわけでしょう。

>ウェブ進化論の中では「総表現社会」という言葉を使っている。高校の50人クラスに2人や3人、ものすごく優れた人がいるよね。そういう人がWebを通じて表に出てくれば、知がいろんなところで共有できるよね、というところまでは書いている。

 そういう、「総表現社会参加者層」みたいなのが、人口比で言えば500万人とか出てくると。少なくとも英語圏ではそういう層が分厚くて、そこがある種のリーダーシップを取っているわけだよね。


で、日本社会は、少数の前衛が集団をリードしていく社会ではないというところが、
アメリカのようにならないところなのだろうと思う。

> ただ、素晴らしい能力の増幅器たるネットが、サブカルチャー領域以外ではほとんど使わない、“上の人”が隠れて表に出てこない、という日本の現実に対して残念だという思いはあります。そういうところは英語圏との違いがものすごく大きく、僕の目にはそこがクローズアップされて見えてしまうんです。

エリートとか一部の階級に属する人が文化をリードするという「幻想」を梅田さんはお持ちなのだと思う。
西欧はそうかもしれないけど、日本は歴史的にそうじゃない。

庶民が文化をはぐくむ国で、すぐに大衆化し、パロディにされる(矮小化とも言う)国。

もう一つの違いは、やはり識字率のような気がする。
日本語という「難しい」と言われる言語を持つ国なのに識字率が圧倒的に高い。
識字率とネット利用率は連動しているのではないか。

英語圏で少数のリーダーが革新的な情報の民主化、
知識の共有を広めるデモクラシーを繰り広げているのに、
日本では、くだらないサブカルチャーにうつつを抜かしている。

梅田さんにはそう見える化もしれないけど、
江戸時代に浮世絵は芸術ではなかったわけですよね、
歌舞伎は大衆芸能だったわけですよね、
将棋指しは碁打ちほど優遇されてなかったかもしれないけど、
お殿様に囲われていなければ、街で賭けていたわけですよね。

ネット社会だけが、そうした日本文化と切り離されて進むとは、私には思えません。
日本文化とは、細部にちまちま止めが行く物なのですから。

大局観を持って,世界平和のために進んだりしないのが、日本のネット社会なのでしょう。
街角の高札に川柳を書いたり、瓦版を配ったり、何でも番付にしてみたり、
欧米では起きていなかったようなメディアとコミュニケーションのあり方が、
この国では、江戸時代から何も変わっていないだけなので、
それに「残念」と思ったり、「絶望」したりするのは、お門違いなのではないでしょうか。

インタビュー後編が楽しみです。
関連記事

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

やっぱり「残念」なのはインタビュワーじゃないかと

昨日のエントリ(日本のWEBはアメリカに比べて「残念」なのだろうか?)で >インタビュー後編が楽しみです。 と書いたので、後編を読んだ...

梅田望夫さんの話で腑に落ちたこと、落ちないこと

しつこいようですが、梅田さんの話です。 日本のWEBはアメリカに比べて「残念」なのだろうか? やっぱり「残念」なのはインタビュワーじゃ...

コメントの投稿

非公開コメント

No title

>>大局観を持って,世界平和のために進んだりしないのが、日本のネット社会なのでしょう。
それを幼稚とか低民度と考えているのでしょう。日本人の政治的無関心などに重ねて。問題意識の低さや矮小化で正面から逃げてしまう日本人の醜さについて言いたいのなら分からないでもないですね。
amazon
楽天市場
Yahoo!
楽天
FACEBOOK
RSSフィード
add
プロフィール

fujita244

Author:fujita244
2000年から新宿在住。
21世紀とともに新宿を闊歩。
高度成長期の一億総中流育ち
頭も身体もサイズM。
フツーのオッサンから見て
フツーじゃなさそうな話を
書いています。

2011年12月に
「若だんなの新宿通信」から
「フジタツヨシの新宿通信」
に変更しました。

2012年12月20日にはてなブログも始めました。
「fujita244's field」です。
2013年2月1日からゴルフ専用のブログもはじめてます。
「fujita244のゴルフBK」です。
2つのサブブログもよろしくお願いします。

リンク
検索結果
カスタム検索
Twitter
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

カテゴリー
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。