最近気になるのは、
鳩山大臣の「暴走」ですな。
あの巨体ででかい声で「なんだこれは」とか言われたら、
いくら
住友銀行で平和相互銀行の問題処理で名を上げた西川さんでも
ちょっとはびびるでしょうね。
暴走を続ける鳩山邦夫氏:池田信夫blog>当ブログでも鳩山氏の暴走を批判したが、その後出てきた「疑惑」なるものの中には、彼の主張を裏づける証拠は何もない。もし鳩山氏の主張するように不正行為があったのなら、彼は警察に告訴すべきだ。東京中央郵便局の建て替えに至っては、言語道断である。重要文化財の指定を申請するのは任意であって義務ではない。それも含めて総合的な都市計画が立てられたのに、土壇場になって大臣が介入するのは、北村氏もいうように途上国なみの独裁政治だ。私の考えは、この池田センセイのご意見に尽きるのだけど、
せっかくだから少し書きますね。
手続きが正当であっても、大臣が「おかしい」と騒ぐとやり直しになるのであれば、
最初から官僚に任せずに自分でやればよいことになる。
しかも、跡から大臣になって前の大臣が認証したことをひっくり返すのだから、
同一政党内での意見が統一しないことはなはだしい。
選挙を経ない総理も問題だが、組閣も何とかならないものかと思う。
かんぽの宿問題は、確かにいくつかの良い物件は高く売れるだろうけど、
元々必要も無いような所に立てた「かんぽの宿」はどうなるのか。
一部で、既にひどい物件は処理してあって、
良いものだけを残した結果を販売したという意見もあるが、
そうであるならば、なぜ赤字だと日本郵政は言い張るのか。
結局、郵政に宿泊事業はむりだということではないか。
それならば専門家に委託して黒字にするれば良い。
リゾートを黒字にした有能な実業家に「かんぽの宿」会社を経営してもらえばよい。
でも、売却することにした、その判断は誰が下したのか?
西川社長なの? 実は民営化の過程で政治家主導で行ったことではなかったのか。
それも同じ自民党の。選挙で大量の議席を取ったときに。
そのまま議席を有しておいて、
しかも、鳩山さんは自分の長年の地元選挙区で落選し、
(東大のそばにある事務所は今でも使っているようだけど)
比例で復活した2003年があって、2005年の郵政民営化選挙では福岡から立候補して当選した。
あの小泉さんの勢いが無かったらば政治家として今あるかどうかわからない立場だったはず。
それでも、受かってしまえば政治家だから、郵政民営化なんてどうでもいいんだね。
しかも今回は「怪しいと考えるのが当然」とまで言っている。
だったら、池田センセイが言うように「警察沙汰にすべき」だと思う。
メリルリンチのアドバイザー選定も怪しいそうだけど、
もし本当ならば、オリックスと日本郵政はどういう罪に問われるのだろうか?
東京駅前の一等地にある郵便局の立替問題も、
もしも保存すべき建物だとしても(私はそうは思わないけど)
あの暴れ方は、尋常には見えない。どういう意図があるのだろうか?
池田センセイは、総務官僚に操られていると読んでいる。
>一連の騒動は、天下り先を広げたい総務官僚の仕組んだ「郵政改革つぶし」とみるのが素直な解釈だろう。それ以上に私は、「政治が家業」である人間の「自己表現」なのではないかと思う。
既に決められたことへの横槍こそ、政治家の特権なのだ。
「俺の知らないところで勝手なことをするな」と叫ぶことこそ、
政治家の使命だと彼は思っているのだろう。
たぶん、それ以外の自己表現を知らないのではないか。
お兄さんは、そうした政治一家の自己表現のために「野党」を作るという手の込んだことをしている。
おじいさん(
鳩山一郎)のやった保守合同を夢見ているのだろう。
鳩山大臣がどうまとめるのか手腕を見たいと、こういう場合は終わるのだろうけど、
きっと「まとめない」ということがはっきりしているので、
「どう収拾がつかなくなるか」そして、「どうしらばっくれるか」を見てみたい。
彼が騒動を起こしている影で、粛々と官僚は民営化をないことにし、
自分たちの威力を取り戻していることは間違いない。
官僚に反発的だったニッチ企業であるオリックスもこれで逆らえない。
三井住友系も文句が言えない。
メリルリンチ以下の外資系へも引導を渡せそうだ。
鳩山の行動に「勝ち組への不満」から快哉を叫ぶのもいいけど、
なんだかおかしいことになっているなという気分もキチンと持ってないと。